アメリカでは戦死者より、銃死亡者の方が多い&統計学で戦死者を激減させたナイチンゲール

アメリカでは建国以来の戦死者より、ここ50年での銃による被害者の方が多い

アメリカの新聞ニューヨークタイムズが、アメリカ国内における建国以来の戦死者と、1968年から約50年にわたる銃による犠牲者(死亡者)の数を比較したインフォグラムを掲載していました。

civil_war

まずおどろくのがインフォグラフ右側、銃による犠牲者の数の多さ。1968年から2015年の累計で、総計で151万人以上もの人が亡くなっており、これはアメリカ建国以来の戦死者の累計約139万人を上回ります。しかも、銃の犠牲になった人の数は50年間であまり変化していません。今でも毎年3万1500人もの方が亡くなっているんですね…。

一方グラフ左側の戦死者数に目をやると、ダントツに多いのが”Civil war(南北戦争)”による死亡者数の多さ。実に75万人以上もの方が命を落としました。これは第1次大戦と第2次世界大戦での死亡者数を足したものより多いものとなっています。

統計学で戦死者数を激減させたナイチンゲール

なぜ南北戦争の戦死者が圧倒的に多いかと言えば、理由として①:内戦 ②初期の近代戦争により大量破壊兵器が使用された、といったこともモチロンありますが、それ以上に③:治療体制の不充実ということがあげられます。

これはどういうことでしょう。

われわれ平和ボケした素人の直観や思弁では、戦争における死亡というと、なんとなく戦闘そのものによる犠牲を思いつきがちですが、実際はそうではなく、むしろ傷を負った後で運ばれる戦地病院の衛生状態が不十分なために亡くなる(感染症)ことのがリスクが高いのです

これに若いころから数学や統計学に親しんでいたナイチンゲールが、その数学力を駆使し見抜いたのが1853年から始まったクリミア戦争でのこと。一方南北戦争は1861年に起こっていますから、ナイチンゲールが行った、戦地病院での衛生状態の改善による戦死者数激減といった話とは、まだまだほど遠い状況にありました。

nightingale

ナイチンゲールが病院の衛生状況改善の必要性を国や役人に訴えるために作成した、通称”鶏のとさか”マップ。負傷兵の死亡原因を、分類し視覚化。

ナイチンゲールが数学や統計学を用いてもたらした人類への貢献は、その後、公衆衛生学・臨床疫学といった応用科学の分野を生み出し、多くの人の命を救っていくことになります。

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コメント

  1. takahiro より:

    自殺の手段に銃を使っているとも言える。退役軍人の可能性もある。