ケニアで史上最大のベーシックインカム実験が始まる。1万6000人が対象、RCTによる信頼性の高い試験内容が特徴

スポンサーリンク

ケニアで史上最大のベーシックインカム実験が始まる。実施NPOの顧問にはオバマ政権経済諮問委トップの名も

アメリカのNPO団体「GiveDirectly」は今月11月14日、「人類史上最大のユニバーサルベーシックインカム(UBI)実験を開始した」と発表しました。

Givedirectlyは2008年にMIT(マサチューセッツ工科大学)の学生によって2008年にスタートした貧困対策NPO。このNPOにおいては、インターネットを用いて直接資金を調達するほか、従来医療分野での臨床試験(投薬試験など)においてよく用いられてきた試験法、「ランダム化比較試験(RCT)」を用いることで、エビデンスレベルの高い(信頼性の高い)社会実験を行うことが特徴です。

※RCTとは…

無作為に被験者をトリートメント群とコントロール群とにわけて、トリートメント群にだけ何かを処置し、2つの群の差を測定する方法。

これまで主に医療分野で用いられてきた手法だが、最近では社会科学分野でもよく用いられるようになっている(例えばバナジー&デュフロ『貧乏人の経済学』など)。

実際には、農家を無作為に2つのグループに分け、片方のグループだけ化学肥料を配布し、その生産性や所得への影響を計測するといった手法がとられる。

なおRCTを用いての発展途上国での貧困対策・社会実験について記した『貧乏人の経済学』のA・V・バナジー MIT教授は、今回のベーシックインカム実験を行うGiveDirectlyの顧問でもあるとのこと(オバマ政権で経済諮問委員トップを務めたアラン・クルーガー教授も同NPOの顧問)。

・今回のベーシックインカム(BI)実験の内容は?

さて今回のBI試験においては、200の村を3グループに分け、40村には毎日0.75ドル/月22.50ドルのBIが12年間支給。同様に80の異なる村に2年間同じ金額が、そして残る80村には2年分相当額がまとめて支給される予定です。

このBI社会実験においては、計16,000人ほどが支給の対象になるそうです。

・増えるRCTによるベーシックインカム実験

近年ベーシックインカムについては、正確なデータを得るためにRCTを用いた実験があちこちで行われており、最近ではカリフォルニア州オークランドのスタートアップ企業、Y Combinator(ワイコンビネーター)がRCTに基づく実験を開始、参加者が月に1,000〜2,000ドルを受け取りました。

加えて同社は現在、2018年に全米の2州において大規模な試験を開始する準備を進めているそうです。

参考:

givedirectly.org/

Twiiterフォロー
スポンサーリンク
関連ページ

フォローする

スポンサーリンク