全米17年分のデータを調べ、大麻合法化が犯罪率上昇につながらないことが判明

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1990年~2006年の犯罪データから調査

テキサス大学ダラス校のロバート・G・モリス、マイケル・テニャック、J. C. バーンズ、トミスラフ・コバンジックら4氏は最近の研究レポートにおいて、「医療大麻の合法化が犯罪の増加を促すことはない」との結論を下しました。

モリス教授らはFBIが所有するアメリカ各州の犯罪データを用い、1990年~2006年まで実に17年間分のデータにわたって、殺人や強姦、強盗、暴行、押し込み強盗、窃盗、車泥棒など7種類の各犯罪の犯罪率の増減を調査しました。医療大麻の合法化は1996年のカルフォルニア州から始まりその後各州に広がるわけですが、合法化の施行が犯罪の増減にどのように影響したのか施行前と施行後のデータから見ようとしたのです。

調査の結果、興味深いことがわかりました。例えば医療大麻の合法化が殺人と暴行を上昇させることはなくむしろ低下させ、また強盗や夜盗といった他の犯罪の上昇に影響していませんでした。

これまでの議論では、大麻合法化がなされた際でのディスペンサリーや栽培場といった存在が強盗や夜盗など金銭に絡んだ犯罪の温床となるとの主張が見られました。しかし実際のところ、大麻合法化が犯罪を増加させることは認められませんでした。研究レポートでは「医療大麻の合法化が個々の犯罪を増加させるということは認められず、むしろ殺人と暴行の減少をもたらす、ということがわかった」と結論づけています。

コロラド州でも同様の結果

以前、幣サイト「SOCIUS101」において「コロラド州が医療用・嗜好用、完全に大麻が合法となった2014年以後も、犯罪率は下がった」という記事をお伝えしましたが、今回の調査結果は、それと同じ結果と言えます。加えて、今回の調査は17年間といったデータの量、コロラド州だけでなく医療大麻が合法化されたすべての州が調査対象という規模においても、極めてビッグインパクトである結果となったのではないでしょうか。

さて現在、大麻合法化の波が押し寄せ、今では合法化に対して肯定的な態度を取る人が主流派となったアメリカですが、それでも大麻に対する懸念の声は中高年層を中心にして未だ多いものがあります。そして「大麻を許したら犯罪が増える」という意見は、懸念する声として最大級に代表的なものです。

しかし、今回の調査はこのような「大麻=犯罪」といったステレオタイプな声に対して、極めて有効な一撃となったのではないでしょうか。

今回の調査レポートでは次のように記されています。「この研究結果は、暴力犯罪や強盗につながるという公共の福祉の観点で寄せられる、医療用大麻の合法化は危険であるという主張に対してのカウンターアタックとして有効だ」と。

参考文献:

Robert G. Morris ,Michael TenEyck,J. C. Barnes,Tomislav V. Kovandzic『The Effect of Medical Marijuana Laws on Crime: Evidence from State Panel Data, 1990-2006』,Plos ONE

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