Xperia XZ Premiumの4KHDRディスプレイは、具体的に何がすごいのか
Xperia XZ Premiumでは、スマートフォンとしては世界初となる4KHDRディスプレイを搭載。元から美しいXperiaのディスプレイが、さらに美しいディスプレイになりました。
とはいえ「4KHDRディスプレイ」と言われても、いまいちピンとこないのも事実。具体的には何が優れているのでしょうか。
・HDRとは?
⇒今までより、輝度(明るさ)・解像度(クッキリさハッキリさ)・色域(使える色の範囲)がスゴイ!
これまでの画質(SDR)とHDRの違い
例えばこれまでのBlu-rayの画質を中央部の三角形のものだとすると、HDRに基づいたULTRA HD Blu-rayの画質は、外側の三角形のものになります。
(ともに出典:Amazon.co.jp)
・実際のXperia XZPremiumのディスプレイのようす
Xperia XZ Premiumのディスプレイの実際の様子を見ても、確かに、HDRディスプレイによる恩恵が良くわかります。
このまばゆさ。
今回新たに、Amazonとの提携によりAmazonプライム4Kビデオのストリーミング・ダウンロード視聴も可能になったとのことで、コンテンツ量の心配もなさそう
ソニーモバイルによる説明ムービーでも、4Kディスプレイになることで、これまでより明るさや、クッキリハッキリ感、使える色が増えていることが分かります。
・これまでのディスプレイ(左)とHDRディスプレイ(右)
・iPad ProやiPhone 7を上回る色域!
またXperia XZ Premiumでは、明るさや解像だけでなく、使える色(色域)も増えました。
1.そもそも色域とは
そもそもにおいて色域とは何かというハナシですが、色域とは「そのディスプレイが表現できる色再現の範囲」のこと。
色域の代表的な規格としては、
・sRGB
・Adobe RGB
・NTSC
の3種類があります。
加えて下図は「XY色度図上の三角形」。ここでは、赤線による三角形がAdobeRGB、黄色線による三角形がNTSC、そして青線による三角形がsRGBの色域(色の範囲)を表しています。
この場合、AdobeRGBだったら赤い三角形の中の色が、NTSCだったら黄色い三角形の中の色が、そしてsRGBだったら青い三角形の中にある色が、その規格の色の範囲。
要するに、あるディスプレイが「sRGBカバー率100%」となっていたら、そのディスプレイは、図でのsRGBの青い三角形の中にある色を100%再現出来るディスプレイということになります。
一方「sRGBカバー率60%」のディスプレイだったら、それは青い三角形の範囲内にある色のうち、60パーセントしか再現でき無いということ。ですから、カバー率の数値の大小が、優れたディスプレイであることを意味していることになります。
2.各スマホ、タブレットのsRGBカバー率スコア
そして今回、Xperia XZ PremiumがアピールしているのがsRGBで」の色域。その数値は「sRGBカバー率138%」。
ディスプレイの美しさで定評のある、iPad Pro 9.7インチやiPhone 7でもこの数値は104%ほどですから、そのディスプレイ性能の高さがうかがわれます。
【スマホ・タブレットのsRGBカバー率スコア】
(Xperia以外の数値は調査会社Display Mate調べのもの。数値が高いほどディスプレイ性能が高いことの目安となる)
・Xperia XZ Premium:138%
・Galaxy Note 7(Adaptive Display スクリーンモード時):132%
・iPhone 7:104%
・iPad Pro 9.7インチ:103%
・iPad mini 4:101%
・iPad Air 2:101%
・iPhone 6 / 6 Plus:101%
・iPad mini 3:63%
・iPad mini 2:62%
参考:
displaymate ”iPad Pro 9.7 Display Technology Shoot-Out iPad Air 2 and iPad Pro 9.7”
displaymate ”Galaxy Note7 OLED Display Technology Shoot-Out”
displaymate ”iPhone 7 Display Technology Shoot-Out iPhone 6 and iPhone 7”
Amazon.co.jp ”4K ULTRA HDコーナー”
YouTube Sony dévoile le Xperia XZ premium : le premier smartphone 4K HDR ! MWC 2017
EIZO株式会社 ”第1回 大事なのは”正しい色”を表示できること――液晶ディスプレイの「色域」を理解しよう”