間食・甘いものOKで、ラクに22kg痩せた糖質制限ダイエットと、糖質制限ダイエット4種類それぞれのメリットとデメリット、オススメ食品の紹介!
・最初にまとめ:手っ取り早く痩せる、2つのルール!
- 主食(ごはん・パン)を3食中1食、糖質量の低いもの(ブランパン・低糖麺・低糖グラノールなど)に変えるか、食べない
- 甘いものを食べる場合は、糖質量の低いものをできるだけ(イオン・ローソン・ファミリーマートそのほか各メーカーから販売されている)食べるようにする
ーーー
最近よく聞く「糖質制限ダイエット」。今回、その糖質制限ダイエットの方法を用いて、6か月ほどで8.7kgの減量に成功しました。
2016年11月:78.5kg
2019年10月:56kg
・使用しているスマホ対応体重計のグラフより(体重59kg時点のもの)
前:
今:(63kgくらいのとき)
ほほ周りと顔の輪郭がすっきりしました。
実は過去2回ほど違ったやり方の糖質制限ダイエットを行い、その際は4か月ほどで10kg、3か月ほどで20kgの減量に成功していました。が、その際は共に共にリバウンド。
前回・前々回はただ闇雲にやってしまった糖質制限ダイエットですが、今回はリバウンドや、からだの健康についても考え、より適切と思われる方法においてやってみました。今回の方法や過去に失敗した糖質制限の方法ご紹介します!
【糖質制限とは】
・炭水化物(=糖分)を含む食品の摂取量を減らす
・脂質、タンパク質などそのほかの栄養素を含む食品の摂取量はそのままか、あるいは増やす
基本はこの2項目。極めてシンプルなものとなっています。
参考
・炭水化物を多く含むモノ:主食系、砂糖を使ったお菓子、穀物類
➾ごはん、パン、麺(ラーメン・パスタ・そば)類、お菓子系など
・脂質を多く含むモノ:
➾肉類、乳製品、ナッツ等
・たんぱく質を多く含むモノ:
➾肉類、魚介類、卵類、大豆製品、乳製品
【そもそも、なぜ「糖質制限」でやせるのか】
「糖質制限ダイエット」は、これまでのカロリー制限によるダイエット法とは異なり、ホルモン(インシュリンなど分泌物)の仕組みに着目したダイエット方法です。
・糖質制限で痩せる仕組み:
①:炭水化物を摂らないことで、インシュリンの分泌を抑え、血糖値を上げないようにする
②:低血糖状態により、エネルギーとなる血糖が体内に見当たらない状態になる。そのため体は代わりに、体脂肪をケトン体=糖新生に変換し消費する
③:脂肪が消費されるので、結果として痩せる
④:そもそも通常、人間は炭水化物をカロリー比で60%ほど摂っているため、炭水化物を抜くと、それだけでやせる
・理想的な摂取エネルギー栄養素バランス
たんぱく質ー13~20%
脂質ー20~30%
炭水化物ー50~60%
(厚生労働省ホームページより)
通常、人間は炭水化物を多く摂取しており、例えばごはん茶碗1杯だけで50~60gほどの糖質量になります。ですから、ご飯の摂取量を減らすだけで結構な減量効果が見込めます。
また上を見ても分かる通り、「糖質制限」の痩せ方は、体にある種の飢餓状態を起こすことによって行なうものですが、これに関しては
- 炭水化物の摂取量低下による栄養素バランスの崩壊と、それによる内臓への負担
- ケトン体の長期間発生による血管への悪影響
といった研究結果が出ており、実のところ、ブームであることや周りの人がやっているからと言ってカンタンには手を出さないほうが良いと思います(糖質制限のデメリットは後でくわしく紹介します)。
【主な糖質制限方法4種類と、それぞれのメリット・デメリット】
主な糖質制限の方法は以下の通り。メリットとデメリットも併せて紹介。
①:バーンスタイン式ダイエット(ロカボダイエット)
➾炭水化物摂取量:1食あたり43g以下、1日130g以下+ゆるやかなカロリー制限
炭水化物を全く摂らないというものではなく、少量は摂っていくというダイエット方法。加えて全体的に粗食気味にして、カロリー制限も行っていきます。
今回の「5か月で8kgやせた」方法は、コレを用いました。
この程度の炭水化物摂取量ではケトン体の発生が起こらないため、どちらかと言えば従来のカロリー制限のダイエット法に近い、穏健な方法です。そのため、ほかの糖質制限ダイエットに比べれば体への負担も少なく、また摂取量を守れば甘いものもそこそこはOK。
海外などでは”Low-Carbohydrate Diet(低炭水化物ダイエット)”などと呼ばれ、日本でも最近「ロカボ」などとして、関連食品が数多く発売されています。
・ロカボマーク
【メリット】
- ゆるーい糖質制限なので、そこそこは甘いものなども食べることがOKだし、ほかの糖質制限ダイエット法ほど食べるものに気を付けなくてもOK
- 穏やかな食品摂取改善方法なので、続けやすい
- 体にあまり負荷がかからない
【デメリット】
- ほかの糖質制限ダイエット法に比べれば、緩やかな痩せ方になる。あまり痩せないともいえる
- 基本的に粗食になるので、「食べる楽しみ」などはあまり味わえない
②:アトキンスダイエット
➾炭水化物摂取量:1日20g~40g
ケトン体発生が起こるか起こらないかのあたり、ギリギリの炭水化物摂取量を目指します。
ロバート・アトキンス氏の著書「新ダイエット革命」(1992年)をきっかけに、世界中、特にアメリカで大流行したダイエット法であり、一昔前まで、糖質制限ダイエットと言えば一般的にイメージされるのはこれでした。
確かに「炭水化物の代わりに「肉」や「高脂質」な食べ物を好きなだけ食べてよい」というその触れ込みは、今聞いても大変魅力的なものであります。
ただその自由さの反面、内蔵系への負担が懸念されます。
【メリット】
- 肉や高脂質食品など、これまでダイエットではタブーとされてきた食品を好きなだけ食べることが可能
- それでいて、痩せる
【デメリット】
- タンパク質と脂質が摂りすぎになりやすい
- 内蔵への負担が気になる
③:高タンパク質ダイエット(ライザップダイエット)
➾炭水化物摂取量:1日20g以下
別名ライザップダイエット。先述したアトキンスダイエットやロカボダイエットより、炭水化物と脂肪分の摂取をさらに少なくするというもの。
基本的に糖質制限ダイエットでは筋肉量が減少してしまうものですが、炭水化物摂取量が1日20g以下のこのダイエットではそれが特に起こりやすく、それを補うため、ライザップなどの場合では筋力トレーニングによって筋肉量を保とうとします。
ただ炭水化物を摂らず、かつタンパク質の摂取量が極端に多い状態が長く続くとなると、タンパク質中毒&低血糖で、最悪死に至ることもあります。東大中退のボディービルダー・マッスル北村さんなど、ボディビルダーの方がときどき若くして亡くなったりしますが、その理由がこれ。
またリバウンドも起こりやすいのもその特徴。実は自分が昔やったダイエット方法がこれで、その際は確かに3か月で20kg減というすさまじい痩せ方はしたものの、手は震えるわ目まいはするわ、髪は抜けるわ筋力が低下して歩くのすらきつくなるわで、なかなか大変でした。そして元の食生活に軽く戻したところ、すぐリバウンドしました。
もちろん自分の場合、筋力低下&リバウンドしてしまったのは、自己流のダイエット方法を取り、トレーニングもせず適当にやってしまったのが良くなかったのだと思います。
結局、ライザップのようなトレーナーの指導や、かなりの自制心・克己心がないと成立しないダイエットなのではないでしょうか。自分のようなダメ人間には無理でした。
【メリット】
- とにかく、すさまじい勢いで痩せる
【デメリット】
- やり方を間違えると、健康面や体力面、知力面に悪影響を及ぼす
- リバウンドしやすい
④:高脂質ダイエット(ケトジェネティックダイエット)
➾炭水化物は少量、タンパク質は普通、脂質カロリー比で90%ほど
先ほどの「アトキンスダイエット」をさらに過激にしたのがコレ。牛肉・豚肉・チーズ・バターなど乳製品を大量に摂取し、カロリー比で脂質90%を目指します。これも海外では人気。
人気の背景には、これまた海外で最近人気のパレオダイエットなど、「狩猟採集時代の食生活=理想の食生活」といった考え方があるようです。
【メリット】
- 肉好きや乳製品好きにはたまらない
【デメリット】
- 腎臓系への負担が大きい
【糖分の「質」にもこだわる】
フォーゲルホルム氏、アンデルセン氏らの43の既存研究をメタ分析した2012年の研究によれば、含まれる糖分の種類が少ない白米、精製された小麦粉を使用した食パン、ポテト、砂糖などの各種食品において体重が増えやすくなるとの結論が得られています。
これら糖分の種類が少ない食品のことを一般的に「高GI食品」と呼び、その反対の食品のことを「低GI食品」と呼びますが、「高GI食品」では血糖値が急に上昇、その反動としてインシュリンが出た後は血糖値が急に低下しやすくなります。
すなわち、
- 血糖値の急激な上昇=太りやすい
- 血糖値の急激な低下=空腹になりやすい
ものですから、仮に同じ量の糖質量を摂るとしても、できるだけ「高GI食品」は避け、「低GI食品」に切り替えたいものであります。
今回は主に糖質量に焦点を当てて考えていますが、この「GI」のことも頭の片隅には入れておきたいものでしょう。
・血糖値が急激に上がる=太りやすい「高GI食品」の例
食パン、ポテト系、うどん、白米、ニンジン・ジャガイモ・里芋など根菜系
・血糖値がなだらかに上がる=太りにくい「低GI食品」の例
玄米、そば、五穀米、全粒粉パン、大豆、いんげん豆など
【実際に、何を食べていたか】
・主食(ごはん・パン)
日々の食生活においては、主食から摂る糖質量が一番多いものであるため、糖質制限ダイエットにおいては、これの摂取量をいかに減らすことが出来るかが重要になります。
要するにカンタンにいえば、主食(=ごはんやパン)の摂取量を減らせば減らすほど、ダイエット効果が見込めます。
とはいえ今回のダイエットにおいては、とにかく「継続できそうなゆるいダイエット&健康に気を付ける」ことがテーマだったので、あまり急激に減らしてはいません。
大体、以下の方法で主食を摂取していました。
- 最初はごはんを夕食時に食べないことから初める(夕食後は活動することが少ないので太りやすい。それを防ぐ)
- 慣れてきたら1日2回はごはんを抜き、代替製品を食べる。とはいえこれは絶対ではなく、食べたいときはごはんを食べてもOK
ご飯の代わりの食品としては、以下のようなモノがあります。
ローソン:ブランパン(1袋2~4個入り、1個糖質2.2g)
けっこう商品によって味にピンキリ差がある「ブランパン(ふすまパン)」だけど、このローソンの商品はけっこうおいしい。ローソンはこの「ブランパン」シリーズを、数多く展開している。
紀文食品:「糖質0g 麺」シリーズ(糖質0g)
通常の平麺やラーメンにもパスタに使用できる丸麺、冷やし中華風スープ付きやつけ麺風スープ付きといった製品も存在(かつては焼きそばソースつき、しょうゆとんこつ味スープ付きといった製品もラインナップ)。
麺には食物繊維が多く含まれていて、食感も良くおいしい。賞味期限が製造日から21日間で冷蔵保存というのがネックだけど、公式通販サイトでは限定商品として常温180日間保存の製品も売られている。
ベースフード:ベースパスタ(糖質50%オフ)
最近話題の「完全食」パスタ。1食に必要な31種の栄養素が含まれていて、パスタというけど見た目は太く、色もそばに近い。
味も食感も良くおいしい。完全食ということで価格が高価(1食分500円以上)なため、1回しか買わなかった。現在、人気につき在庫切れ中(Amazon)。
イオン:トップバリュ 糖質オフ フルーツグラノーラ(糖質20%オフ)
グラノーラは低GI食なので高血糖になりにくい。そこに加えて、本品は糖質20%オフ(既存品比)という仕様。トップバリュ製品なので、安いのもうれしい。
シマダヤ:糖質40%OFFうどん(糖質29.6g)
糖質が既製品より40%カットされたうどん
低糖工房の各種パン(スイーツもあり)
・総菜/副食/おかず・野菜
基本的に肉・野菜・魚は糖質量が少ないのですが、肉食中心の糖質制限では死亡率が1.23倍に高まる一方で、野菜中心の糖質制限では0.8倍の死亡率に下がるとの研究結果があり、これを受けて野菜・魚を中心に食べていました。もちろん、たまには肉も食べます。
また野菜においてもニンジン・ジャガイモなどの根菜系、トマト・カボチャ・コーンなど甘い野菜は糖類が多いため出来るだけ避け、もやし、ホウレンソウ、ブロッコリー、こまつな、チンゲンサイ、ピーマン、レタス、ねぎなどといった、青菜・菜っ葉類を多用します。
そのほか、てんぷら粉は糖質が多いので天ぷらも避けます。
定番料理では、キーマカレーはカレーにしては珍しく(相対的に)糖質が少ないのでOK。あとは寄せ鍋やちゃんこ鍋など葉物・魚が多い鍋もOKです。
スクランブルエッグ、目玉焼き、オムレツなど卵系、あとは豆腐・納豆など大豆系も可。
・間食&おやつ:食べたくなったら、食べてもOK!
食べたくなったら、食べてもOK!(ただし、出来るだけ食べないことは心がける&食べるとしても低糖お菓子を中心にする)
糖尿病を避けるため(「間食が多い=血糖値が高くなる頻度が多い=糖尿病になりやすい」)にも、できるだけ間食はしないようにしています。
が、どうしても食べたくなったら我慢せず、以下の「低糖おやつ・低GIおやつ」を中心に、ポテトチップスなどスナック類が好きなので、普通にそれも食べていました。
【オススメの「低糖おやつ・低GIおやつ」】
ローソン:ブランのチーズ蒸しケーキ~北海道産クリームチーズ~…糖質9.7g
低糖質菓子は味が薄くもの足りないものが多いが、この商品は低糖食品特有の味の薄さをうまくチーズケーキのあっさりさに生かしていて美味しい。
イオン:おいしさと糖質のバランス シュークリーム やさしさ想いスイーツ…糖質8.6g
イオンの低糖質スイーツは、この商品だけでなく基本的にどれもおいしい。このほかにはロールケーキやエクレアなどが販売されている。
イオン:低糖質 豆乳飲料 バナナ…糖質1.8g
イオンの商品
ベビーチーズ…糖質0.2gほど
チーズは低糖質ダイエットの王道
大塚製薬:ソイジョイ…糖質6~7gほど(該当味)
プレーン味とアーモンドチョコレート味が糖質7.1g、ピーナッツ味が6.7gほど。低糖質であることに加え、大豆は低GIなので、血糖値が上がりにくい。
ナッツ類
糖質量は少ないけれど、脂肪分が多いのでごく少量の摂取
大正製薬:コバラサポート(炭酸飲料)…糖質6.5g
間食対策の1本。増粘剤が入っており「空腹時に飲むと胃の中でふくらみ、おなかが空くのをサポートする」との触れ込み。ドラッグストアでよく売っている。飲むと確かにおなかが膨らむ感覚はあるけれど、1缶185mlで200円近くもして、おいそれと買えるものではない。
ロピア:糖質を抑えた絹ごしプリン…糖質9.7g
滑らかな食感が上品で、とてもおいしくて好きだったのだけど、公式ホームページによれば最近販売終了になってしまったという。残念。
イオンで売っていたのでよく買っていた。
・飲み物&ジュース&炭酸飲料
各種ダイエット系カロリーゼロ飲料、紅茶、緑茶、コーヒー、カゴメ野菜ジュース糖質オフ、炭酸水など。
「ゼロカロリー飲料は結局太る」との話もありますが、あまり我慢しすぎないのが今回のテーマだったので、気にせず飲んでいました。
最近健康飲料コーナーを中心にゼロカロリーのトクホ炭酸飲料(サイダー系など)が増えてきており、味のバリエーションといった観点からみてもうれしい限りです。
カゴメ:カゴメ野菜ジュース糖質オフ…糖質3.3g
・外食
付き合い等でどうしても外食を食べなければならない場合、そばやパスタなど、低GIで血糖値が上がりにくい食品を頼みます。
・煮物などを作る際の味付け等
日頃から、食費節約のためかなりの頻度で自炊をしています。
煮物などを作る際、きっちりとした糖質制限においては、醤油や砂糖は糖分を含むため全くと言っていいほど使わないのがセオリーで、使うのは主に塩コショウ、たまにみりんといった感じであり、実際過去のダイエットでも自分はそうしていました。
が、今回はできるだけゆるくダイエットをしようと思っていたため、しょうゆや砂糖などの調味料を気持ち減らすくらいで普通に使っていました。これでも結構痩せるんですよね。
・避けていた食べ物
丼もの系…ご飯が多く、味付けも濃い(=糖分が多い)ので糖質量が多い。
うどん…うどんは血糖値を上げやすい(=太りやすい)高GI食品。
カレーライス…ルウの小麦粉・じゃがいも・にんじんなど、全体的に構成要素に糖分が多い。またルウは高GI食品で、血糖値を上昇させやすい。
シチュー…カレーと同じ理由。
ポテトサラダ…ジャガイモ、ニンジンなど根菜系は糖分が多め。
参考文献:
Mikael Fogelholm, Sigmund Anderssen, Ingibjörg Gunnarsdottir, Marjaana Lahti-Koski 2012 ”Dietary macronutrients and food consumption as determinants of long-term weight change in adult populations: a systematic literature review” Food & Nutrition Research,56,19103
Fung TT, van Dam RM, Hankinson SE, Stampfer M, Willett WC, Hu FB. 2010 ”Low-carbohydrate diets and all-cause and cause-specific mortality: two cohort studies.” Ann Intern Med. 2010 Sep 7;153(5):289-98.
厚生労働省ホームページ