Modゲーム『スーパーマリオ 64 オンライン』開発者のPV動画が任天堂によりYouTubeから消去。Modから伺う東西の文化背景の違い
・スーパーマリオ 64 オンライン
クリエイターのケイズ・エマニュエル氏はTwitterで、エマニュエル氏が作成したファンメイドゲーム『スーパーマリオ 64 オンライン』について、同氏がアップロードした同作のYouTubeビデオが任天堂からの著作戦侵害で消去され、また同氏のNintendo クリエイタープログラムがはく奪されたことを明らかにしている。
『スーパーマリオ 64 オンライン』はその名の通り、認て野津のNINTENDO64用ソフト「スーパーマリオ64」をもとにして最大24人のオンライプレイが可能な改造ゲームだった。
・Modから伺う、日本・欧米それぞれのゲームシーンの違い
任天堂のみならず、日本国内メーカーは所謂”Mod”と呼ばれるゲーム改造文化に対し、おおむね厳しい姿勢を取ることで知られている。
これは海外と日本でのゲーム文化の違いによるところが大きい。すなわち、カルフォルニアの脱中央集権的なヒッピー文化の影響が色濃く、ユーザーの自由にプログラミングを作り変え相互作用を促すボトムアップなPC文化、そしてそのPCゲームが主流をなしてきた欧米のゲームシーンと、任天堂などメーカー主導によりトップダウンにおいて文化が構築されてきた家庭用ゲームがイニシアチブを握る日本のゲームシーンの違いだ。
もちろん今回の任天堂の対応は、メーカー側が行う対応として至極当たり前、まったくもって当然のものだ。勘違いされると困るが、今回の文章は任天堂ないし日本メーカーを非難する意図は全くない。
ただ一方で、西洋におけるユーザー間の相互行為からボトムアップから生み出される「うねり」、それは時として著作権的にはグレーのものも多いのだが、そこから生まれる鬱屈さのにも似た怪しい光、それに惹かれることもあるのである。
これはまさに、サブカルチャーの「サブ」性、あるいは「周縁性」の発露と言える。
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海外の”Mod”文化から生まれてきた有名タイトルとしては、元々『Half-Life』のModプラグインだったFPS『Counter-Strike』があるし、また最近世界中で人気を見せるジャンル「MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)」も、RTS『WarCraft 3』のModから生まれた。
参考: