Nexus 8のリーク情報をデマだとする理由は?
数か月前、ベンチマークソフトGeekbench3のインターネット上のデータベースから「グーグルの新型タブレットNexus 8のもの」とするスペック情報が飛び出し、すわNexus 8発売か、とガジェットマニアの中で話題になったのは記憶に新しいところです。
この情報、スペックと同時に本体のシャーシ画像もリークされており、その辺りどうも話が出来すぎていて胡散臭さを感じていたのですが、今回調べてみた結果、やはりガセネタだという結論に達しました。
まずはNexus 8のものとするスペック情報がコチラ
これによれば、「OSがAndroid 5.1.1 Lollipop」、「ビルドナンバーがJH3CN0.0」とのこと。
一方、グーグルの各ネクサス端末向けに提供しているファクトリーイメージのページがコチラ。
・Factory Images for Nexus Devices
さてこのページを見ていて気が付いたのですが、AndroidのOSのバージョンとビルドナンバーの最初の文字は対応しています。
例えばAndroid6.0 Marshmallowだとビルドナンバーの最初の文字は”M”で始まり、Android5.0 Lollipopだと最初の文字は”L”、Android4.4 KitKatだと最初の文字が”K”といった感じで。
しかしながら「Nexus8のリークスペック」ではOSがAndroid 5.1.1 Lollipopにもかかわらずビルドナンバーの最初の文字は”J”。一致していません。
他にもおかしい点があります。「リークスペック」ではビルドナンバーの三文字目は数字の”3”ですが、グーグルNexus正規のビルドナンバーの三文字は必ずアルファベットになっています。
真相は・・・
思うに、今回の中国発の「Nexus 8のリーク情報」、これはおそらく中国の人がでっち上げた話なんでしょう。
「リークスペック」ではマザーボードが”Colorfly Hero”となってますが、低価格タブレットなどではタブレットの製品名とマザーボードのモデル名がそのまま同じ、あるいは似ている文字列ということがままあります。
調べたら、中国の安物タブレットメーカーとしてColorful という会社があり、そこのタブレット商品のブランドとして”Colorfly”という製品がありました。
だから、中国現地の人が手元にあったColorful 社製タブレットのスペック情報の画像を元に、手を加えて作成されたのが今回の「Nexus 8のリークスペック画像」であり、よって情報はガセネタである、というのが結論付けられるところです。