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NHKクロ現の同性婚特集とマンガ『ママレード・ボーイ』が実際にあった60年代アメリカ

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先日NHK「クローズアップ現代」において、同性愛者の結婚制度についての特集がありました。

“家族”と認めてほしい ~同性パートナーシップ承認の波紋~ – NHK クローズアップ現代

close_up_gendai今月5日、渋谷区が条例に基づき、同性カップルを「結婚相当の関係」と認める証明書の発行を始めた。世界的には同性婚を承認する判断が相次いでいるが、日本では憲法で同性婚が想定されておらず「家族」と認められないため、生命保険の受取人になれなかったり、賃貸マンションの入居、病院での同席を拒否されたりするといった不利益を被ることが多かった。(…中略)多様化する「家族」を支えるしくみとはどうあるべきか。自治体による制度導入の波紋を検証し、現代の「家族」のあり方を考える。

twitterでの反応

結婚を求める同性愛者は結構保守的

さて、同性婚を認める認めないに関しての話は様々なところで言われていると思うので、違った角度から。

同性愛者というと、一見「家庭崩壊をもくろむ」左翼とかリベラル、果てはアナーキーな人のように思えるこもしれませんが、実のところ、そうでもないんですよ。だってこの人たちはわざわざ結婚という制度の枠の中に入り、家庭を築こうとしている人なんですから。

「同性婚を認めてもらうことを主張する同性愛者」というのは結構保守的で、そのような人がたまたま同性愛傾向を持っているというのが実情のようです。これは『キッズ・オールライト』という数年前に公開されたアメリカ映画を見れば良くわかります。

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キッズ・オールライト

自身もレズビアンである監督の体験を元にしたこの映画に出てくるレズビアンやのカップルは保守的で、「アメリカの古き良き伝統」を守ろうとしたり、自分もレズなのに息子がゲイなんじゃないかと心配したりします。

NHKの番組でも触れられていたように「同性愛者に結婚を認めると少子化が進む」なんて話もありますが、映画に出てくる同性愛者カップルは愛国者ゆえに精子バンクを元に子供を作っています。なお映画はジュリアン・ムーアやアネット・ベニングといった俳優が出演。

上のツイートでも近いことを言っている方がいますけど、リベラルな人というのは、国による強制である「制度」を毛嫌いする人が多く、結婚制度そのものに対して否定的な人も少なくありません。その上で渋々結婚するか(大多数)、あるいは同棲だけの事実婚にするか(少数)の人に分けられるのが実際のようです。

また、さらに過激なアナーキーな人になると、1対1のペアではなく、集団での共同生活を選びます。

そうなると、ここでは1対1のペアだけの性的関係というのは無く、いわゆるフリーセッ○ス(グーグル様に怒られるので伏字)状態になり、すなわち集団内の女子が妊娠しても誰が父親かわからない、なんてことが起こります。

このような形態の生活は、現代日本ではカルト集団以外ほぼ無いような気がしますが、1960~70年代のアメリカでは実際にありました

宮崎駿に『千と千尋の神隠し』で揶揄される(主人公の千尋が働く場所、あれ実は売春宿です)ほど昔から性におおらかだった日本と異なり、アメリカというのは元々厳格な宗教国家。

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千と千尋の神隠し

あらゆる規範が超・超・超・保守的であり、もちろん性生活に関しても「繁殖目的以外の行為は認めない」みたいな国なので、そのような堅苦しすぎる社会に対する反抗を目的として、1960年代ごろ、若者のあいだにフリー○ックスが生み出されたわけです。

『ママレード・ボーイ』は実際にあった

ところで1990年代に人気を得て、アニメ化までされた少女漫画に『ママレード・ボーイ』という作品があります。

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だっ・けっ・ど、気になる~(アニメ版)

この漫画、冒頭「主人公である女子高生の両親がある日いきなり離婚し、知り合いのカップルと互いのペアを交換。その上で2カップルで共同生活することになった結果、美少年と同居」という、現代日本人の感覚からすると気が狂っているとしか思われない展開から物語が始まるんですが、でも、一番最後の「美少年と同居」以外のことは、1960~70年代のアメリカでは普通にありえたことなんです

ぶっ飛んだ設定にも歴史あり、というわけですね。

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