Xperia Z5の動画再生バッテリー消耗テスト
Xperia Z5 SOV32を使用しています。このZ5 SOV32、いろいろ言われながらも基本的にはよくできたスマホだと思うのですが、使っていてイマイチに感じるところもあり、その一つが「バッテリーの消耗が早い」ということ。
そこで今回はバッテリー消耗テストを行うことにしました。
1.テスト内容
テストを行った方法は次の通りです。
バッテリー容量を100%にした上で、Wi-Fi環境でYouTubeの動画を3時間流し、残量を測定する。ディスプレイの明るさは自動調節なしで最大。
このようなテスト方法を採用したのには理由があります。雑誌『家電批評 2015年11月号』が全27機種で同様のテストをしており、そして結果は次の通りとなっています。
・家電批評 15年11月号、27機種バッテリーテストから一部端末のスコア
(実際の数値をやんわりぼかして掲載)
デバイス | メーカー | 残量 |
Xperia Z3 Compact | ソニー | 50% |
iPhone 5S | アップル | 50% |
iPhone 6 Plus | アップル | 50% |
Xperia A4 | ソニー | 45% |
iPhone 6s | アップル | 40% |
Xperia Z4 | ソニー | 25% |
すなわち同様のテストを行えば、Xperia Z5のバッテリー性能がこれらの機種に比べてどうなのか、わかるというわけです。
今回、加えて独自ルールとして「GPSオフ、Bluetoothオフ、自動同期オフ、STAMINAモードON、タスク切り替えキーで全アプリ終了」など、できるだけバッテリーを消耗しない環境を作った上でテストを行いました。
このような条件ですら結果が悪かったのなら、Z5は本当にバッテリー性能が良くないということになります。
再生に用いた動画はこちら。この3時間あるゲームプレイ動画を1080pで再生。
・Polygon “Xenoblade Chronicles X Gameplay: The First Three Hours”
2.結果と比較
さて180分間連続でYouTube動画を再生したところ、
バッテリー残量は100%→12%
となりました。
・動画:3時間動画再生、ラスト5分の様子
30分ごとのバッテリー残量の経過は次の通りです。大体の目安として、2分で1%のペースでバッテリーが減っていったようですね。
分 | バッテリー残量 |
30分後 | 90% |
60分後 | 75% |
90分後 | 61% |
120分後 | 46% |
150分後 | 28% |
180分後(テスト終わり) | 12% |
ということで先ほどの家電批評のテスト結果と併せると、悲しいことになっています。
ランク | デバイス | メーカー | 180分動画再生後のバッテリー残量 |
1 | AQUOS ZETA SH-03G | シャープ | 55% |
2 | Xperia Z3 Compact | ソニー | 50% |
3 | iPhone 5S | アップル | 50% |
4 | iPhone 6 Plus | アップル | 50% |
5 | Xperia A4 | ソニー | 45% |
6 | iPhone 6s | アップル | 40% |
7 | Xperia Z4 | ソニー | 25% |
8 | Xperia Z5 | ソニー | 12% |
Xperia Z5はXperia Z3 CompactやA4など、コンパクトなディスプレイサイズと画面解像度からバッテリー性能が良いのはある意味当然と思われる機種だけでなく、iPhone 6 Plus、Xperia Z4といったハイエンド端末にも負け、結構差のついた最下位にランクしています。
解像度が高すぎたせいでこのような結果が出たのかと思い、念のため、その後480p解像度での再生テストもしましたが、結果は変わりませんでした。
結論⇒Xperia Z5は、Xperia過去シリーズやiPhone 6sなどよりバッテリーの持ちが悪い
3.発熱はどうか
一方こちらも気になる発熱ですが、数値では次のような結果が出ました。
テスト前 | テスト後 | |
バッテリー温度 | 30℃ | 42.7℃ |
CPU温度 | 40℃ | 49℃ |
わかりにくいですが、テスト中のバッテリー温度の変遷は上の画像:「バッテリー消耗の様子」に黄土色の折れ線グラフとして出ています。
さてこれら結果から見るに、フルHD動画を3時間連続で再生しても、Xperia Z5のCPU・バッテリーともにそれほど温度が上昇していません。
実際、手に持った感じでは「ほんのりとした温かさ」程度でした。Xperia Z5、YouTube再生程度ならさほど発熱を気にする必要はなさそうです。
参考文献
晋遊舎「家電批評 2015年11月号」