新型「Xperia 1Ⅵ」で、ディスプレイが4Kから変更されることのメリット
ソニー関係の著名リーカーZuckbuks氏など、複数リーク情報によれば、ソニーの2024年新型スマートフォン「Xperia 1Ⅵ」では、ディスプレイのスペック使用が大きく変わるようです。
それは例えば、特徴的な21:9の縦長アスペクト比ディスプレイが標準的なアスペクト比のものとなり、同じく画面解像度も4Kから2Kとなる様子。いわば特注品から他社と同じ汎用品へと切り替わるわけですが、そこにはメリットが数多くありそうです。
・ディスプレイが汎用品になることのメリット
1:コスト削減→本体価格が安く
新たに供給されることになる汎用ディスプレイは大量に生産されているため安価で入手できることが多く、よってコストを大幅に削減することが可能となります。
特にスマホのような年間数百万~数千万台レベルで出荷されている製品においては、汎用品の採用は非常に経済的といえます。要するに、本体価格が安くなります。
2:柔軟性と選択肢
汎用品はさまざまな製品や機器に適用できるため、選択肢が広がります。すなわち特定の供給メーカーに縛られず、自由にメーカーを選択できるようになります。
なおこれまで、Xperia1シリーズのディスプレイは一貫してサムスンディスプレイ製のものを採用していました(一部機種例外アリ)。これが複数メーカーからのものを選択できるようになることは、商品供給と製品価格の安定(要するに、より安くできる)という面において、大きなメリットッといえるでしょう。
3:品質の向上
汎用品は大量に生産されているため、品質の向上の恩恵を受けやすくなります。これはユーザーにおいては、ハズレ製品をつかむことの減少につながります。
4:在庫管理の簡素化
汎用品は広く利用されているため、特定の純正品の在庫を抱える必要がなく、効率的な在庫管理が可能となります。
すなわち製品の品切れが少なくなり、ユーザーにとってはいつでも買えるようになります。またメーカーにとっては機会損失が減ります。結果として、互いに悦ばしいWin-Win関係に。
5:環境への配慮
規格が定まっている汎用品を採用することで、リサイクルにつながりやすくなります。加えて、純正品よりも効率的な廃棄物の削減が可能となり、環境への配慮にもつながります。
6:ソニースマホ部門の営業利益率の向上、ROE向上
「Xperia 1」「Xperia 5」シリーズの時代となり、これまでの「Xperia XZ」時代とは異なり黒字化を達成したソニースマホ部門。それでも販売台数的、シェア的には依然として苦しく、未だスマホ部門からの撤退の噂も囁かれています。
今回、ソニースマホ部門の代表的製品である「Xperia 1」シリーズのディスプレイにおいて汎用品を採用することにより、同部門の営業利益率の向上、株主が重視するROEにおいの指標向上に繋がります。
これはすなわち、今まで以上の黒字化が見込めるという事であり、ソニースマホ部門の安泰に繋がるかもしれません。
・結語
さて、ざっとメリットを紹介しましたが、ほかにもさまざまなメリットがありそうです。
なかでも最大のメリットは「1:コスト削減→本体価格が安く」でしょうか。昨年のモデル「Xperia 1Ⅵ」では本体価格が20万円以上もしましたが※、それがどこまで安くなるのか、期待したいところ。
他社にはない4Kスマホディスプレイが失われるのは寂しいところですが、それを補って余りあるメリットを受けるところとなりそうです。
(※NTTドコモ本体一括払いでの価格)