Xperia XZ2 メモリ6GBとGalaxy S9+、明らかな性能差ベンチマーク差は出るか。統計分析する
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ソニーモバイルの新型スマートフォン「Xperia XZ2 6GB H8296」とサムスンの新型スマートフォン「Galaxy S9+(Snapdragon 845モデル)」。
今回は、2種類の統計分析の観点からこれら2機種の性能を比べました。
①:安定性
実際の使用において、どちらがより安定した動作を示してくれるのでしょうか。
そのことを検証するために、今回、ベンチマークソフト GeekBench 4 のベンチマークスコアから「安定度(変動係数)」を求めました。ベンチマークスコアの標準偏差(ばらつきを示す「分散」の2分の1乗)をスコアの平均値で割ることで、この安定度(変動係数)を求めることができます。
- 「安定度(変動係数)」=標準偏差 (「分散」の2分の1乗)÷ 平均値
この変動係数の値を比べることで、「ベンチマークスコア」のような値においても、相対的にスコアのバラつきを比較することが可能。バラつきが小さい端末は、「より性能が安定している」と解釈することができます。
・分析結果
平均値※1 | 標準偏差 | 変動係数 | |
Xperia XZ2 6GB | 8348.70 | 161.939 | 0.01940 |
Galaxy S9+※2 | 8217.05 | 145.102 | 0.01765 |
※1:求めたスコアは「GeekBench4 マルチコアスコア」。サンプルサイズ(データの個数)は20
※2:対象モデルはSnapdragon 845版
上記結果によれば「Xperia XZ2 4GB H8266」「Xperia XZ2 6GB H8296」、2機種の変動係数はあまり変わりがありません。
とはいえ、Galaxy S9+のほうが変動係数が小さい=スコアのバラつきが少ない=安定した性能を示している、と言えます。
②:ベンチマークスコア
さて上記結果によれば、ベンチマークの平均スコアが勝っていたのは「Xperia XZ2 メモリ6GB H8296」でした。
この結果は「Xperia XZ2 6GB のが性能が勝っている」ことを意味するでしょうか?
どういうことかと言いますと、これは少し考えればわかりますがベンチマーク計測において「たまたま高い(低い)スコアが続いて出ただけ」ということがあり得るからです。
そのため2機種の平均値そのものに統計的有意差がある、すなわち性能に差があることを調べるため、統計検定の一種である t検定 を行ないました。
結果、有意水準5%において統計的有意(たまたまじゃなくて、統計的・科学的に差があるということ)が認められました。
よって「Xperia XZ2 6GB のが性能が勝っている」と結論付けられます。