MITのベンチャー企業、バッテリー密度2倍のバッテリーを開発。2017年への商品準備段階に
マサチューセッツ工科大学(MIT)発のベンチャー企業が現在、従来製品からエネルギー容量を倍増させる新たなリチウム金属バッテリーを商品化する準備をしています。
リチウムイオンバッテリーと言えば、今日、多くの家庭用電化製品に電力を供給するものとして使われているのは良く知られた通り。
このベンチャーはMITポスドクだったQichao Hu氏によって2012年に設立されたソリッドエンネルギーシステムズ。同社は電極を用いないことにより、従来のリチウムイオンバッテリーと同等レベルに安全かつ長持ちする、それでいて2倍のエネルギー密度を可能とするバッエリーを開発しました。
「エネルギー密度が倍増したことにより、我々はサイズ半分でリチウムイオンバッテリーと同等レベルに持つバッテリーを作れる。もしくは同等のサイズで2倍持つするバッテリーを作ることもできる。」とはHu氏のコメント。
さらには、今後は更なるエネルギー容量を提供することも可能になるとのこと。
2015年10月、ソリッドエネルギーはこのエネルギー密度が倍となるリチウムメタルのスマートフォンバッテリーの試作品を初めて発表し、投資家から1200万ドルの投資を獲得しました。
このプロトタイプのバッテリーはiPhone 6 に搭載されているリチウムイオン電池の半分の大きさでありながら、充電量はiPhone の1.8 Ahに対して 2.0 Ahとなっています。
同社は現在、この新しいバッテリーをスマートフォンやウェアラブル端末に2017年初頭にも組み込む計画を立てており、さらに2018年には電気自動車に適用することも計画しています。