iPhone 7やXperia XP・XZでの防水防塵規格「IP○○」ってどんなもの?
・iPhone 7 の防水テストの様子
先日発表・発売された最新iPhone 7シリーズではついに防水防塵規格「IP67」に対応。「お風呂の中でも使える!」と話題になりました。それにしてもよく耳にするけどイマイチよくわからないのが「IP○○」などの防水の規格。
このページでは、「IP○○」についてできるだけわかりやすく、そして注意点もあわせて解説しています。
・IPについて
わかりにくい「IP○○」ですが、IPのあとの最初の数字が防塵、そして2番目の数字が防水性能をそれぞれ示しています。
・「防塵性能」について
数字 | 種類 | 説明 |
---|---|---|
0 | 無保護 | 特に保護はされていない状態 |
1 | 50mmより大きい固形物に対する保護 | 直径50mmを超える固形物や人体の手足などが内部に侵入しない |
2 | 12.5mmより大きい固形物に対する保護 | 直径12.5mmを超える固形物や人体の指先、または80mm以下の体の一部などが内部に侵入しない |
3 | 2.5mmより大きい固形物に対する保護 | 直径または厚さが2.5mmを超える固形物が内部に侵入しない |
4 | 1.0mmより大きい固形物に対する保護 | 直径または厚さが1.0mmを超える固形物が内部に侵入しない |
5 | 防塵形 | 粉塵が内部に侵入することを防止する。少量の粉塵が侵入しても、動作に支障をきたさない |
6 | 耐塵形 | 粉塵が内部に侵入しない |
・「防水性能」について
数字 | 種類 | 説明 |
---|---|---|
0 | 無保護 | 特に保護はされていない状態 |
1 | 滴下する水に対する保護 | 鉛直(重力の働く方向)に落下する水滴を受けても、有害な影響がない |
2 | 15°傾斜したときに落下する水に対する保護 | 対象物が正常な取り付け位置から15°以内の向きで傾いているとき、鉛直に落下する水滴を受けても有害な影響がない |
3 | 噴霧水に対する保護 | 鉛直から60°以内の範囲で水滴が噴霧状に落下しても有害な影響がない |
4 | 飛沫に対する保護 | すべての方向からの水の飛沫を受けても有害な影響がない |
5 | 噴流水に対する保護 | すべての方向からいきおいのある水流を直接当てても有害な影響がない |
6 | 波浪に対する保護 | 波浪、またはすべての方向から強いいきおいの水流を受けても有害な影響がない |
7 | 水中への浸漬に対する保護 | 一定の水圧で一定時間(30分間)水中に浸かっても有害な影響がない |
8 | 水没に対する保護 | 連続的に水中に置いても有害な影響がない。水没の条件については製造者が規定する。原則的に密閉構造であること |
・iPhone 7/7 Plusの防水防塵性能IP67、Xperia XZのIP68とは?
iPhone 7/iPhone 7 PlusのIP67や、Xperia XZ・Xperia X PerformanceのIP68について、分かりやすく図で説明すると次の通り。
仕様上ではXperia XZのほうが防水防塵性能は優れています。実際、iPhone 7は広告では防水を謳わず、「防沫、耐水」と表現しています。
①Xperia XZ、X Performance:IP68
⇒粉塵やごみの侵入が完全に防護され、水面下での使用が可能。
②iPhone 7/iPhone 7 Plus:IP67
⇒粉塵やごみの侵入が完全に防護され、水中での使用が可能。
・防水規格はあくまでも「理想的な状況で行われたテスト」なので注意が必要。防水をうたうXperiaが水中使用で壊れた例も
ただ、IP67やIP68といってもこれらの防水規格はあくまでも「理想的な条件下」で行われた実ものなので注意が必要です。
現実世界での水中使用は塩分など不純物により壊れる可能性が十分あります。現にIP68防水防塵をうたっていたXperiaが水中での使用の結果、壊れたという例もありました。
Xperia も以前は水中での使用が可能なことをうたう広告を打っていましたが、最近ではそれをやめました。とにかく、防水防塵仕様だからと言って過度な期待は抱かないほうがよさそうです。