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米フォーチュン誌による金とビットコインの比較

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ブレトンウッズ体制が確立して以来、金は紙幣のインフレへのリスクヘッジとして多くの投資家に好まれてきました。

1970年代の長期不況や戦争によるインフレから資産を守ってくれたのは金だったのです。一方で、金はそれ自体がインフレに陥ることもしばしありました。

一方で近年、ビットコインが目覚ましい成長を見せ、メインストリームの地位に近いところまで位置するようになってきたのは記憶に新しいところ。ビットコインは希少性や政府からの独立性など、多くの点で金と似た性質を持ち合わせています。

果たして金とビットコイン、双方で優れている点はどこか?アメリカの経済誌フォーチュンが比較した記事を紹介します。

①貯蓄価値

現在、ビットコインの採掘できる量は2100万BTCと限られています。

一方で、金の採掘できる量は毎年供給量1-3%ずつ増えており、くわえて新しい金鉱山の発見によって金の価格は短期的に乱高下することもあり得ます。

またビットコインは新しいテクノロジーであるため、現在では金よりも価格の高い変動性にさらされていますが、長期的に見るとビットコインはすべてが採掘された後に新しく発行されることはなく、最終的には金よりもすぐれた貯蓄手段として期待できるでしょう。

優位なのは→ビットコイン

②没収の危険性

大規模な社会的混乱や不況の際には、国家が個人資産を没収するという事がありえます。事実、1933年と1934年にアメリカ政府は、金の私的所有を違法にし、大統領令により金を没収しました。

没収は金に対するドルの価値を下げるためであり、没収された者に対しては保証も行われましたが、その額は十分なものではありませんでした。

もしこのようなことが再び起きるとすると、金とビットコイン、どちらのほうが持っていて安全でしょうか。

国家があなたの金やビットコインを没収しようとした際に奪われないで済むのは、若干ビットコインより金のほうがやや有利かもしれません。

確かにビットコインを購入履歴を把握されずに買う方法があることはありますが、それよりは現金で少量金を買い政府に報告しないでおくほうがより簡単です。

優位なのは→金

③ 最悪な状況に対しての防止策:

第3次世界大戦の状況下においてさえ、ビットコインが金よりも優れているとは考えるのは困難です。

結局のところビットコインはインターネットに依存しており、そしてそれはオフライン上に物理的に保管されていたとしても、あなたが電気やネットといったインフラが使えない場合には、無価値となるからです。

優位なのは→金

④利便性:

インターネットにアクセスすることができれば、抑圧的かつ無責任な政府の下でも、ビットコインは役に立つでしょう。

実際アルゼンチンのような、国家が通貨運営に失敗し慢性的なインフレに悩んでいる場所においてビットコインは人気を集めています。このようなところでは、金の所持よりもビットコインのほうが代替手段として適切です。

なぜなら金を保持し続ける物理的コストは、ビットコインを保持するコストを大きく超えるためです。

優位なのは→ビットコイン

⑤まとめ:

以上並べてきましたが、結局のところどちらが優位かを断言するのは難しいところでしょう。

なぜなら金やビットコインの価値は、政治的な出来事を予測する投資家の判断によって右往左往するからです。

そして政治というのものは、企業の売り上げを予想するよりさらに予測するのが難しく、こそしてここに多くのエコノミストや金融アドバイザーが、金やビットコインを持つのは少量にとどめよとアドバイスする理由があります。

もちろんこれが、金やビットコインが無価値だという事にはつながりません。ただ、予測するのが非常に難しいという事なのです。

例えば金で言えば、現状の通貨制度においてその地位を復興させる政治運動が成功すれば、価値は高騰するかもしれません。

これが決して気が狂った主張ではないのは、ドルを基軸とした変動相場制が世界貿易に危険性をもたらしていることを見れば明らかです。

同じことはビットコインについても言え、政府がその存在を受け入れ、法的制度に組み込まれるまでに十分普及すれば、現在の600ドルの価格は安いものなのかもしれません。

photo credit:fortune magazine

参照:

Fortune:Gold vs. bitcoin: An apocalyptic showdown

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