Xperia XZ2メモリ4GBと6GB、明らかな性能差ベンチマーク差は出るか。統計分析する
ソニーモバイルの新型スマートフォン「Xperia XZ2 4GB H8266」と「Xperia XZ2 6GB H8296」。
実際の使用において、どちらがより安定した動作を示してくれるのでしょうか。
そのことを検証するために、今回、ベンチマークソフト GeekBench 4 のベンチマークスコアから「安定度(変動係数)」を求めました。ベンチマークスコアの標準偏差(ばらつきを示す「分散」の2分の1乗)をスコアの平均値で割ることで、この安定度(変動係数)を求めることができます。
- 「安定度(変動係数)」=標準偏差 (「分散」の2分の1乗)÷ 平均値
この変動係数の値を比べることで、平均値が異なるベンチマークスコアのような値においても、相対的にスコアのバラつきを比較することが可能です。
そしてバラつきが小さい端末は、「より性能が安定している」と解釈することができます。
・分析結果
平均値 | 標準偏差 | 変動係数 | |
Xperia XZ2 4GB | 8269.53 | 359.50 | 0.04347 |
Xperia XZ2 6GB | 8278.75 | 357.59 | 0.04319 |
※求めたスコアは「GeekBench4 マルチコアスコア」。サンプルサイズ(データの個数)は20
上記結果によれば「Xperia XZ2 4GB H8266」「Xperia XZ2 6GB H8296」、2機種の変動係数はあまり変わりがありません。すなわち安定性という点において、2機種はさほど変わらない性能を示していることが分かります。
・「性能が優れているのはXperia XZ2 メモリ6GB」と言えるか
さて上記結果によれば、ベンチマークの平均スコアが勝っていたのは「Xperia XZ2 メモリ6GB H8296」でした。
この結果は「Xperia XZ2 6GB のが性能が勝っている」ことを意味するでしょうか?
どういうことかと言いますと、これは少し考えればわかりますがベンチマーク計測において「たまたま高い(低い)スコアが続いて出ただけ」ということがあり得るからです。
そのため2機種の平均値そのものに統計的有意差がある、すなわち性能に差があることを調べるため、統計検定の一種である t検定 を行ないました。
結果、統計的有意差は認められませんでした。
よって「Xperia XZ2 6GB のが性能が勝っている」とは結論付けられません。