フランスの新聞Les Echosが報道するところよれば、同国において18時以降の仕事に関するメールが禁止される協定が労使間で成立したそうです。
これは軽量ノートパソコンやスマートフォンの登場などといったIT化の伸展で、いつでもどこでも仕事を行うことが(原理的には)可能となったことの”弊害”から労働者を守るために結ばれた協定であり、伝統的な「週35時間、連続10時間、仕事場で」なされた業務行為以外の業務を防ごうとするものです。この協定により、自宅での業務行為は禁止され、例えば自宅での仕事に関してのメールでのやりとりも行ってはならないようになります。協定を守るため、従業員は6時以降仕事用の携帯電話の電源をオフにしなければなりません。また、雇用者は従業員が仕事に関連したeメールやドキュメントを開いていないか従業員に確かめなくてはなりません。
英guardianによれば、今回の協定はGoogleやFacebookといった、IT系企業の従業員約100万人に影響を及ぼすとのこと。
フランスは労働者の余暇時間を尊重することで知られており、2000年1月には当時の左派政権により法定労働時間が週35時間(年換算で1600時間)へ引き下げられています。また同様に一日の最長労働時間も10時間までと定められています。2013年3月には、フランスのアップルストア7店舗が23時まで許可なく社員を残業させていたことにより、営業停止の命令を受けるといったこともありました。
参考:
THE VERGE:French employers agree to ban company email after work hours