インフラ、不平等、教育、健康,etc.アメリカで発展途上国並みにひどい6つのこと

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インフラ、不平等、教育、健康,etc.アメリカで発展途上国並みにひどい6つのこと

I-5 Bridge Collapses On Skagit River In Washington

アメリカ合衆国という国が歴史上最も豊かな国の一つであることについて、人々に意見の相違はありません。

しかし、アメリカはまたある一面ではとても先進国とは言えない一面も持ち合わせていて、様々な統計データはそのことを教えてくれます。今回は米ローリングストーン誌に掲載されていた記事”Six Ways America Is Worse Than A Third-World Country(邦題:アメリカが第3国よりひどい6つのこと)”から、アメリカにとても先進国とは思えない一面があることを紹介します。アメリカについて述べた記事ですが、いくつかは日本にも当てはまるところがあり、読んでいて身につまされるところがあります。

刑事司法

アメリカの刑事司法に欠陥があることはよく知られたところですが、どれほど酷いかということまではあまり知られていません。例えばロンドン大学キングス・カレッジ・ロンドンの国際刑務所研究センターの推測によれば、アメリカでは10万人につき716人が収監されています。

これは、同じく10万人につき484人が収監されているロシア、121人の中国、284人のイランよりかなり悪い数字であり、同程度の高い数字を持つ国を探すとなると北朝鮮ぐらいしか見つかりません。

同時にアメリカは死刑を行う数少ない先進国であり、そしてそこには深刻な人種差別問題が絡んできます。すなわち全人口の15パーセントにすぎないアフリカ系アメリカ人が、こと死刑囚となると42パーセントを占めています。

アメリカの250万人以上の子供たちは、親が刑務所の中にいます。刑務所に投獄される人々のうち60パーセントは、薬物乱用など非暴力的な犯罪の容疑で捕まり、その多くはアフリカ系アメリカ人です。

犯罪率は一貫して低下しているにもかかわらず、投獄された人の数は増えています。また2011年のデータでは、毎年21万7,000人の囚人がレイプ被害に遭いました。これは毎日600人もの犠牲者が生まれているということを意味しています。

2010年、司法省は少年鑑別所における性的虐待の調査結果を公表しました。レポートでは鑑別所において12.1パーセントの青少年が性的暴行を受けたことがあるということが報告され、そしてそのうち14.2パーセントは7~12ヶ月の期間にわたって被害を受けていました。

そのほかアメリカではその名も「重罪犯選挙権剥奪法(Felon Disenfranchisement Laws)」というものにより、重罪犯からは選挙権が剥奪されます。その数は選挙権総人口の2.5パーセント、600万人に上ります。この法の存在は、政治家は議席を失う恐れが無くより多くの市民を捕らえる事ができるということを意味します。

アメリカは先進国の中でもとりわけ銃関連の殺人事件が多い国であり、国連のデータによれば、この国の殺人発生率は先進国平均の20倍です。

この発生率はいくつかの発展途上国の発生率をはるかに超えており、例えばイラクはアメリカの半分の率です。

過去50年において、世界中の大規模銃撃事件の実に半数以上はアメリカで起こりました。そして犯人の73パーセントは合法的に銃を手に入れています。

また別の研究では、米国の自殺者の大多数が銃で自殺を行うことが報告されています。銃による犯罪はアメリカの各地で起きますが、とりわけニューオーリンズやデトロイトといった都市は南アメリカ諸国なみに銃犯罪が起き、世界で最も銃犯罪の多い地域です。

健康

昨年の調査によれば、多くのアメリカの郡、特に深南部において、平均寿命がアルジェリア(訳注:73.1歳)、ニカラグア(74歳)またはバングラデシュ(68.9歳)といった国々より低いことが明らかになりました。

そしてアメリカは国民皆保険がない唯一の先進国です。(オバマ大統領が2010年に成立させた)医療保険改革のあとでさえも、主に共和党所属の州知事たちが低所得者向け医療扶助であるメディケイドの給付の拡大を拒否したため、何百万もの貧しいアメリカ人は未だ無保険のままです。

医療保険改革は低額の民間保険に低所得者を加入させ、彼らが支払えない分を連邦政府が支払うという仕組みのもので、実際には給付の拡大がコスト節約にもつながるのですが、 多くの知事は給付を拒みました。

アメリカはGDPに占める医療費の額がOECD諸国の2倍以上である一方で数万人の人が医療保険に入れないために亡くなるという、先進国としては大変珍しい国です。また多くの地域において政治的な思惑により避妊法が教えられないため、他の先進国と比べて10代での妊娠率が高く、乳幼児の死亡率が高い国です。

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赤い部分がアメリカ深南部。赤斜線部分を含む場合と含まない場合がある。(photo credit:Wikipedia)

教育

アメリカは育児休暇を保障しない世界で3つの国のうちの1つです(他2つはパプアニューギニアとスワジランド)。

このことは多くの貧しい母親にとって、子供を育てるか、あるいは仕事を続けるかのどちらかを選ばなければならないことを意味します。この国の教育は、学校の資金助成が国家レベルではなく地域レベルによって行われるという構造的人種差別により苦しんでいます。

すなわち、貧しい黒人の子供が住む地域の学校は、裕福な家庭の子供が住む地域の学校よりはるかに少ない資金しか得ることができません。高所得世帯の子供と低所得世帯の子供との間で学力にかなりの開きがあることをOECDが示したことはあまり驚きではありません。

実際のところ、今日のアメリカの学校は1970年代より人種的にははるかに分断されているのです。

高等教育は先進国の中では独特で、学生は授業料の多くを個人的な借金によって支払います。 先進国の学生は、平均して大学授業料の70パーセントほどを公的な援助、奨学金を得ることができますが、一方アメリカでは、40パーセントほどしか奨学金を得ることができません。これは、この国の大学がOECD諸国のうちで最も高い授業料を支払わなければならない理由の1つです。

不平等

受給者が周囲から強い偏見を受けやすい仕組みを持つ福祉制度により、米国の所得不平等はあらゆる指標においてOECDトップです。この不平等はアメリカ社会に深遠なる影響を及ぼしています。

アメリカ人は上流階層への階層移動の前提として酷い不平等も正当化しますが、実際のところ社会的な流動性は非常に低く、例えば最下層に産まれた子供が最上層の人間になれる可能性は3パーセントもありません。階層固定化により生まれる大富豪は、絶大な政治的影響力を及ぼし、私たちの民主主義を害します。

実業家であるシェルドン・アデルソンは2012年の選挙において12州の住人が拠出したより多くの選挙資金を2012年の大統領選挙において費やしました。また不平等は、社会的な紐帯を引き裂き、健康や幸福などのさまざまな社会的指標とも深く関連していることが様々な研究において示されています。

インフラ

アメリカのインフラは崩壊途上にあり、健全な状態とはかなり離れた状態にあります。調査によればアメリカのインフラは次の6年間で3兆6000億ドルの拠出が必要です。

ニューヨーク市では、まず最初に地下鉄2番街線の開発が第二次世界大戦の勃発により延期されました。その建設は未だ終わっていません。サウスダコタ、アラスカ、ペンシルバニアでは、水は前世紀に作られた木のパイプによって輸送されています。

またアメリカ人の約45パーセントは身近な公共交通へのアクセスが提供されておらず、その上、下水処理施設の大多数は処理能力を半世紀前に越えてしまっています。デトロイトでは下水道管のいくつかは19世紀中頃に作られたものがいまだ使われています。全米橋目録によれば、アメリカ中の橋9基につき1基(66,405基)が強度面の構造的欠陥を抱えています。

これらにより、国際的インフラ指標においてアメリカは低いインデックスにあります。

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フィラデルフィアにある、木で作られた水道管(photo credit:New York Times)

via:Rolling Stone

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